ランニングで起こりやすい痛みの原因と予防方法〜膝の痛み編〜
ランニングで流す汗は気持ちよく、頭が冴えて気分もリフレッシュできますよね!
疲れにくい体になった
イライラしなくなった
寝付きがよくなった
なんて人もいるのではないでしょうか。
しかし、そんなランニングも「痛み」で思うように走ることができないと、とたんに気分がダウンしてしまいます。
そうならないためにも、原因を知って普段から予防することが重要!
ここでは、ランニングで起こりやすい「膝の痛み」について解説していきます。
「ランナーズニー」「ジャンパーズニー」の症状と原因
ランニングで起こりやすい代表的な膝の痛みは
「ランナーズニー」
「ジャンパーズニー」
の2つです。それぞれの症状と原因について解説をしていきます。
ランナーズニー:腸脛靭帯症候群(ちょうけいじんたいしょうこうぐん)
ひとつ目は、通称「ランナーズニー」。
膝の外側に痛みを感じ、その痛みが走っているうちに灼熱感に変わってきます。
少し休むと痛みは治まりますが、走り出すと再び痛みだすのが特徴です。
主に、ウォーミングアップ不足、急激な練習量の増加、傾斜のある場所でのランニング(下り坂や階段を降りる場合に特に痛みが出てくる場合がある)によってリスクが高まる傾向にあります。
靭帯が骨にあたりやすい構造になっているO脚の方は特に注意が必要です。
ジャンパーズニー:膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)
ふたつ目は、通称「ジャンパーズニー」。
膝のすぐ下あたりに徐々に痛みが現れるのが特徴です。
また、長い時間膝を動かさずにいると、膝関節が硬くなる感覚があります。
地面を蹴る時や着地をする時に膝関節を使いすぎて、関節をまたぐ靭帯が炎症をおこすことが原因です。
ふとももがクッションの役割をしているのでふとももの筋肉が弱い人、硬い人はリスクが高まります。
膝の痛みを予防する方法
普段からお尻とふとももの筋肉のストレッチを入念に行い、ふともものクッションを強化しましょう。
ふとももは走ったり歩いたりするときにかかる膝への衝撃を吸収する役割をしているため、ストレッチにより常にやわらかい状態にしておくことでクッション力も高まり、膝を痛めるリスクを軽減することができます。
お尻とふとももの外側の筋肉をストレッチ
左右の足の裏を合わせて座り、片側の足を15cmほど前に出し、そのまま上体を前に倒してお尻とふとももの外側の筋肉をほぐします。ふとももだけでなくお尻の筋肉もしっかりと伸ばすことを意識して行いましょう。
ふとももの前側をストレッチ
立った状態で踵とお尻が近づくように片側の膝を曲げ、曲げた膝と同じ側の手で足首を持ちます。ふとももの前側の筋肉が張って固くなる状態まで伸ばすことを意識しましょう。
どちらのストレッチも、左右同じ回数で、1回30秒、1日2セットを目安に行ってください。
また、スクワットを1日おきに15回2セット程度行い、膝まわりを強化しておくのも膝の痛みの予防になります。
膝の痛みを予防しながら楽しくランニングを続けてくださいね!
筆者:砂川 幸也 / Yukiya Sunagawa
大手フィットネスクラブ勤務を経て独立。ダイエットに特化したトレーニング・食事アドバイスと、猫背や骨盤の歪み改善など、理想体型づくりで5,000名を超える女性のトレーニングを指導。
2010年には女子プロゴルファーと専属契約を結び、国内外のトーナメントや合宿に帯同。ランニング指導においても、正しい姿勢と身体を痛めないフォームづくりをベースにしたランニング教室を開催。多くがマラソン初出場であるメンバー全員をレース完走に導く。