3分でできる!プロの講師が教える肩こり改善ストレッチ
気がついたらいつの間にやら凝り固まってしまう「肩」。放っておくとガチガチでひどい肩凝りになってしまいますよね。ですがこれを根本からしっかりと改善できるストレッチ方法があるのです!ここでは、ストレッチ講師監修のもと、「簡単にできて、且つ本当に効果がある」肩こり改善ストレッチを、画像と動画と共に詳しく解説してゆきます。
肩こりになる理由としっかり解消するためのストレッチ法
ほとんどの方が一度は感じた事のある肩凝り。一体なぜ起きるのでしょうか?
それは、簡単に言えば、肩の筋肉が緊張している状態が続くからです。
でも、「肩を緊張させている」という事実に自分自身では気が付いてないので、「いつの間にか肩が凝っていた!なんとかしたい!」と感じます。そして「肩が凝る」という症状が出てから、マッサージなどの「対処法」に頼ることになってしまうのです。
肩凝りを改善するためには、まず緊張している肩周りの筋肉を簡単なストレッチで緩めてみましょう。
そして、「実は上半身を緊張させるのが通常になってしまっている」という現状に気付き、次に、肩凝りになりにくい「美しい姿勢」に改善していくことが大切です。
それではここから、オフィスや自宅でも出来る簡単ストレッチを紹介していきます。
オフィスでもどこでも手軽に出来る!肩周りを緩める簡単ストレッチ
パソコン作業などで、猫背のまま肩が内側に入った状態が続くと、肩周りがガチガチに緊張して肩凝りの原因になります。
肩まわりを緩めるストレッチをして、「筋肉が緊張した」状態を自分自身で把握・改善していきましょう。
まずはオフィスでもどこでも出来るように、立ったまま行うトレッチを紹介いたします。トイレに立ったときなとに是非やってみてくださいね。
① 椅子の背もたれや、机のかどなど、立ったまま手を置ける位置に、両手をのせて準備します。
② まずは、右肩から緩めていきましょう。
右腕を外向きに回転させて、右手の親指が外側にくるように置きます。
③ 自分が後ろに下がり、20秒ほど右腕をストレッチしてみましょう。
※このとき、椅子や机の上に手を回転させて置くだけで痛みを感じる方や、
後ろに下がってストレッチすると痛みを感じる方は、無理をして後ろに下がらず、出来る範囲で右手の親指が外側になるように腕を回転させて、手を置く②の状態をキープしていただくだけで構いません。
(肩を外旋させるのが目的なので、痛みが出るまで無理に後ろに引いたりする必要はありません!)
④ ストレッチが終わったら正面を向いて、鏡で変化をチェックしてみましょう。
右肩が下がって、右手の指が左手よりも下の位置にあったら、右の肩周りの緊張が緩んだ証拠です。
下がらなかった方は、パソコン作業やスマホの操作などで、常に右側が凝り固まっていて緩みにくくなっている可能性があります。次に続くストレッチと併用して、緩みやすい身体を作っていきましょう!
⑤ 次に、左肩も①~④と同様に緩めていきます。
⑥ 両肩が緩んだところで、正面を向いて鏡でチェックしてみましょう。
両肩の高さが揃いましたか?緊張していた肩の上の筋肉が緩んで、ストレッチ前より肩の位置が下がりますよ。あまり変化が感じられなかった人は、ガチガチに固まっている可能性があるので、次に続くストレッチを併用して緩みやすい身体を作っていきましょう。
お家でリラックス&しっかり緩める!肩&肩甲骨周りを動かすストレッチ
自分ではなかなか意識して動かしにくい肩甲骨を緩め、肩凝り・背中の張りを改善していきましょう。
寝たままリラックスしながら行うことで、余計な部分に力を入れずに、ピンポイントで肩甲骨まわりを動かして緩めていきます。
① 仰向けに寝ます
② 右手を身体の上を通りながら胸の前まで上げていきます
③ 外に向かって手を開いて腕を伸ばします。
④ 腕をのばしたまま下ろして元の位置に戻します。
①~④を、肩甲骨を動かしていることをイメージしながら5回繰り返し行ってみてください。
※慣れてきたら、腕を伸ばす角度を変えて、もう少し上まで上げてみましょう。
右腕が終わった時点で一度ゆっくり起き上がって立ってみましょう。
鏡に向かって立って全体を見てみましょう。少しでも右肩が下がっていることが確認できたら、緊張がとれてきちんと緩んだ証拠です。
(下がり方には個人差があります。私は関節の可動域が広いので、緊張が緩むとかなり差がでます。)
右肩が下がって、右の指先が左の指先より下にありますね。
左腕も同様に行い、終わったらゆっくり立ってみましょう。
左側も緩んで整うことで左右の肩の位置が同じ高さになり、両方の肩がストレッチ前よりも下がっていることを確かめてみてください。片側ずつストレッチを行い、左右の肩を比べて変化を実感することで初めて、肩甲骨周りが緊張していたことに気が付きますね。なかなか自分では動かしにくい肩甲骨は家でリラックスしながらきちんと緩めることがおすすめです。
まだまだ緩みにくい方は、次のストレッチも併用して、さらに上半身を緩めていきましょう!
ガチガチ上半身(肩甲骨・肩・脇)を緩めて肩凝り改善!座ってできる簡単ストレッチ
肩甲骨周りと脇をゆるめるストレッチで、上半身を緩めていきます。
「え、脇も?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、肩甲骨・肩は単体で動いているわけではありません。脇が固いと上半身全体の動きが固まってしまうのです。
椅子に座ってできる簡単ストレッチで、ガチガチ上半身を緩めて肩凝りを改善していきましょう!
こちらは少し複雑なので、動画で実際の動きを見ながら真似してみてくださいね。
肩こり改善&予防!お尻歩きで動きやすい上半身になる
上記のストレッチをして「緩む」という体感をしたことで、自分が「上半身を緊張」させていたということに気が付いたと思います。ムダな力を入れて緊張させることが肩凝りの原因になるので、上半身が「緊張しにくい」身体を作っていくことが肩凝りの予防になります。そのために、次にお尻歩きで股関節周りを緩め、肩凝りを予防していきましょう。
なぜ肩凝りの改善&予防にお尻歩き?と意外に思う方もいらっしゃると思いますが、上半身の動きを良くするためには、実は股関節の動きが重要になってきます。骨盤・股関節を緩めて整えることで、上半身と下半身を連動して動きやすくし、上半身が緊張でガチガチに凝り固まってしまうのを防いでくれるのです。
① 椅子に座って、脚と脚の間をあけます。
② まず、お尻歩きの練習をその場で行いましょう。
右のお尻を完全に椅子から浮かします。
③ 左も同様にお尻を椅子から完全に浮かせます。
④ その場でお尻歩きが出来るようになったら、椅子の上でお尻で歩いて進みましょう。
まず、椅子の一番後ろに座り、片方のお尻を椅子から浮かせて前に一歩進みます。
⑤ 反対側も同様に一歩お尻で進みます。
⑥ 引き続きお尻歩きで前進して椅子の端まで来たら同様にお尻を片方ずつ浮かせて、お尻で歩きながら椅子の後ろの端まで後退してみましょう。
前進と後退を3セット行いましょう。
※注意1.座るときに、骨盤が後傾して猫背になったり、逆に反りすぎたりしないように気を付けましょう。
※注意2.お尻歩きをする時に、上半身が横に倒れすぎないように気を付けましょう。
椅子の上で簡単にできるストレッチなので、オフィスでも、「身体が固まってきたな」と思ったときに、ぜひ「お尻歩き」してみてくださいね。
普段から肩こり知らずの身体をつくるために
ここまでに、ストレッチ法と共に、「肩こりは上半身の緊張から起きている」ということを説明してきました。
猫背の方・過剰に腰を反らせている方、肩から首にかけての緊張が強い方は肩こりになりやすいため、肩こりを防ぐためには、普段から上半身を緩めて、肩こり知らずの身体になることが大切です。
そのためにはまず、身体を緩めて根本から整え、姿勢を改善していくことが重要です。では、肩こりになりにくい姿勢とは一体どんな姿勢でしょうか?
肩こりになりにくい姿勢とは?どのようにその姿勢を作るのかの方法
肩こりになりにくい姿勢とは、「骨盤が後傾している猫背」でもなく、
胸を張ったり背中の上部の筋肉で無理やり姿勢を良く見せたりする「反り腰」でもなく、
上半身に無駄な力を入れて緊張させなくても、自然と骨盤が前傾している姿勢です。
このように自然と骨盤が前傾した姿勢を作るためには、骨盤・股関節周りを緩めて整えていく必要があります。
上記で紹介をした、椅子の上でできるお尻歩きで骨盤・股関節周りを緩めて、肩こりになりにくい身体を目指しましょう!
全身で動ける身体作りが大切!
上半身が固まっていると、身体を回旋(ひねる)させて動いたり、上半身と下半身が連動して動くことが出来なくなってしまいます。そして全身で動くことができないために血液循環も悪くなり、さらに肩こりを助長させてしまうことになるのです。
肩こりを改善・防ぐためには、肩周りだけを動かすのではなく、普段から身体全身で動ける身体作りをしていくことが大切です。
「肩が凝っている!なんとかしたい!」となる前に、毎日継続して上半身を緩めるストレッチを続ければ、肩こりを予防&改善する事が出来ます。肩こりになりにくい、美しい姿勢を是非めざしていきましょう!
LitheLifeStudio(ライズライフスタジオ)代表・からだ美調律講座主催
バレエ・ヨガ・ピラティス講師 / 溝口葉子
美しい身体を作る専門スタジオ、「ライズライフスタジオ」にて、“しなやかな身体で人生を楽しむ”ことを目指した、多種多様なクラスを提供。バレエ・ヨガ・ピラティス講師としての経験と、自らの身体改造をもとにした解剖学の勉強・研究を活かし、“身体を緩めて根本から整え、支える力を身に付ける”「からだ美調律」メソッドを考案。スタジオでの通常レッスンに加え、身体の専門家向けの「からだ美調律講座」を主催。その他、セミナー、企業とのコラボレーション企画、ダンサーの身体調整など、幅広く活動。
引用:「+healthcare」より