低血圧の際に見られる症状と、その対処法とは?医師521名に聞いてみました


低血圧の際に見られる症状と、その対処法とは?医師521名に聞いてみました

本調査では、「低血圧の症状としてよく見られるものは何か」という質問をしたところ、「立ちくらみ」という回答が87%と圧倒的な支持を得る結果となりました。医師の臨床経験としては、立ちくらみを訴える患者が多いようで、対処法としては、急に動かないことや、立ちくらみを感じたらすぐにしゃがむことなどが挙げられていました。続いて「低血圧の対処法として、効果的であると思うものは何か」という質問に対し、「適度な運動をする」との回答が39%で最多となり、「3食しっかり食べる」が37%と僅差で続きました。運動を推奨する医師からは、運動をすることで心拍数をあげ、血圧上昇をはかることが挙げられていました。「3食しっかり食べる」と回答した医師からは、食事と血圧の関係を自覚することが大切との意見がありました。一方で、「効果的な対処法はない」と回答した医師からは、症状が強ければ投薬するとの声が寄せられていました。

低血圧が続いていて、気分が悪くなる、めまいがするといった経験を持つ方もおられると思います。
では、低血圧が続くと具体的にはどのような症状が多く見られるのでしょうか。また、低血圧を少しでも改善するために、自分でできる対処法には何かあるのでしょうか。

そこで今回は、医師521名に低血圧の症状としてよく見られるものは何か、低血圧の対処法として効果があるものは何か聞いてみました。

※ 本調査は医師専用コミュニティサイトMedPeer(https://medpeer.jp/)にて、2018年4月18日〜4月20日にかけて行われ、一般内科・循環器内科の医師521名から回答を頂きました。

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低血圧の症状にはどんなものがあるの?

まずは、「低血圧の症状としてよく見られるものは何か」という質問に対して、以下の選択肢から選んでもらい、コメントをいただきました。

・立ちくらみ
・朝が起きられない
・頭痛
・肩凝り
・耳鳴り
・不眠
・胃もたれ
・動悸
・その他

結果が以下となります。

低血圧の際に見られる症状と、その対処法とは?医師521名に聞いてみました

・40代男性 循環器内科 「立ちくらみ」
低血圧だから朝起きられないことは無いと思います。何らかの疾患でそういうこともありますが。

・40代男性 一般内科 「立ちくらみ」
急に立ち上がったり、しゃがんだり、ずっと立ちっぱなしだったりするとみられる症状です。

・50代男性 一般内科 「立ちくらみ」
意識をなくして倒れないように、すぐにしゃがむか座るかするように指導しています。

・40代女性 一般内科 「立ちくらみ」
めまいの訴えが多いと思います。めまいあると生活に差し支えるからでしょうか。

・60代男性 一般内科 「立ちくらみ」
そのような患者の場合には急な体位の変動に注意するように指導しています。

・40代女性 一般内科 「立ちくらみ」
典型的な症状として起立性低血圧等の症状が出易いと思います。

・50代男性 循環器内科 「立ちくらみ」
100mmHgを切ると立ちくらみが起きやすいようです.

・50代男性 一般内科 「朝が起きられない」
立ちくらみ、朝起きられないことを訴える患者さんが多いです。

・50代女性 一般内科 「朝が起きられない」
起床困難が低血圧のためかどうかはよくわかりませんが。

・50代男性 一般内科 「朝が起きられない」
大人は立ち眩みが多いです。一方子供は朝が起きられないが多いです。

・40代男性 一般内科 「朝が起きられない」
朝起きられないのは睡眠障害もあるかもしれません。

・50代男性 一般内科 「すべて」
何れの可能性も考えられますが、低血圧の場合、原因が低血圧にあるか否かの見極めは難しいです。

・60代男性 一般内科 「その他(なし)」
いつも血圧が低い場合には症状はないと思います。ただ急に血圧低下があれば、立ちくらみその他の症状があると思います。朝が起きられないは怠け者です。

・70代男性 一般内科 「その他(なし)」
一般的に朝起きられない等言われますが、関係ないのではと思います。

調査の結果、「立ちくらみ」との回答が87%で最も多く、「朝が起きられない」が46%で続きました。

立ちくらみとの回答のみ過半数の支持を得る結果となり、低血圧の主な症状として考えられていることがわかります。
医師のコメントでは、「めまいの訴えが多い」、「急に立ち上がったり、しゃがんだり、ずっと立ちっぱなしだったりするとみられる」などの意見が寄せられました。
どうやら臨床の現場でも立ちくらみが患者の訴えとして見られることが多いようです。また、そのような症状がある場合には、「意識をなくして倒れないように、すぐにしゃがむか座るかする」、「急な体位の変動に注意する」などのアドバイスをくれた医師もいました。
なかには、「100mmHgを切ると立ちくらみが起きやすい」と具体的な数値を提示してくれた医師もいましたので、症状が現れる境界の一つとして参考にしていただければと思います。

「朝が起きられない」と回答した医師も「朝起きられないことを訴える患者さんが多い」と臨床での経験が目立ちました。さらに、「子供は朝が起きられないが多い」との意見もあり、年齢によって症状が変わってくることもあるかもしれません。

一方、「起床困難が低血圧のためかどうかはよくわからない」、「一般的に朝起きられない等言われるが、関係ない」など、低血圧との因果関係を疑問視する声も多く寄せられました。
症状があっても低血圧が直接的な原因かどうかわからない場合もあるようですね。

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自分でできる低血圧の対処法ってあるの?

続いて、「低血圧の対処法として、効果的であると思うものは何か」という質問に対して以下の選択肢から選んでもらい、コメントをいただきました。

・昇圧剤を用いる
・早寝早起きを心掛ける
・適度な運動をする
・3食しっかり食べる
・カフェイン飲料を摂取する
・効果的な対処法はない
・その他

結果が以下になります。

低血圧の際に見られる症状と、その対処法とは?医師521名に聞いてみました

・50代男性 一般内科 「適度な運動をする」
やっかいな病気がなければ適度な運動でよくなります。症状のない低血圧はほっといてよいです。

・40代女性 一般内科 「適度な運動をする」
よほどひどかったら昇圧剤を使いますが、まずは生活習慣の改善から始めます。

・50代男性 一般内科 「適度な運動をする」
自律神経の調節と適度な運動およびリハビリが重要と考えます。

・50代女性 一般内科 「適度な運動をする」
命にはかかわらないことが多いので生活習慣から始めます。

・70代男性 一般内科 「適度な運動をする」
運動することで血圧を上げる反応を作ることだと考えます

・50代男性 一般内科 「3食しっかり食べる」
基本的に有効なものはあまりないと思いますが、生活習慣の改善は必要だと思います。

・60代男性 一般内科 「3食しっかり食べる」
食は命です。また、食生活を含む生活全体の見直しが必要です。

・60代男性 一般内科 「3食しっかり食べる」
あまり効果的なものはないですが、食習慣を変えることも大切です。

・40代男性 循環器内科 「3食しっかり食べる」
血圧の変化とリンクしていることを自覚していない患者も多いです。

・60代男性 一般内科 「効果的な対処法はない」
食事や運動は大事ですが、それでは解決しない人も結構います。昇圧剤はあまり勧められません。(合わない人がいます)

・50代男性 一般内科 「効果的な対処法はない」
あまり意識したことはありません。自覚症状があれば薬剤投与を考慮します。

・50代男性 一般内科 「効果的な対処法はない」
体質に近いので、あまりにも症状が強ければ昇圧剤をすすめます。

調査の結果、「適度な運動をする」とする回答が39%で最多となり、「3食しっかり食べる」が37%と僅差で続きました。

「適度な運動をする」と回答した医師からは、「やっかいな病気がなければ適度な運動でよくなる」、「運動することで血圧を上げる反応を作る」などの意見が挙がりました。

「3食しっかり食べる」と回答した医師からは、「食生活を含む生活全体の見直しが必要」、「食習慣を変えることも大切」との声が寄せられました。
なかには、食事と血圧の変化がリンクしていることを自覚していない患者が多いとの指摘もあり、今まで意識していなかった方はこれから食事にも気をつけてみた方がよさそうです。

一方で、28%の医師は「効果的な対処法はない」と考えていました。低血圧は体質のこともあり、食事や運動をしても改善が見られないこともあるようです。

また、症状が強い場合のみ薬剤を投与するとの意見もありました。低血圧でよく見られる症状が強く現れてしまい、日常生活に支障をきたす方は、薬剤の服用をするかどうか医師に相談しても良いかもしれません。

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低血圧での主な症状は、立ちくらみ。基本は生活習慣改善だが症状が強い場合は服薬の検討を

今回の調査では、「低血圧の症状としてよく見られるものは何か」という質問に対して、「立ちくらみ」という回答が87%と圧倒的な支持を得る結果となりました。
医師の臨床経験として、立ちくらみを訴える患者が多いとのことです。立ちくらみ際の医師からのアドバイスとしては、急に動かないことや、立ちくらみを感じたらすぐにしゃがむことなどが挙げられていました。
一方で、低血圧が直接的な原因となって症状が起こっているのかはわからない場合もあるようでした。

続いて、「低血圧の対処法として、効果的であると思うものは何か」という質問に対しては、「適度な運動をする」との回答が39%で最多となり、「3食しっかり食べる」が37%と僅差で続きました。
運動を推奨する医師からは、運動をすることで心拍数をあげ、血圧上昇を図ることが挙げられていました。
「3食しっかり食べる」と回答した医師からは、食事と血圧の関係を自覚することが大切との意見がありました。
一方で、「効果的な対処法はない」と回答した医師からは、症状が強ければ投薬するとの声が寄せられました。

低血圧の症状でお困りの方は、まずは本記事を参考にいろいろと試してもらい、それでも症状が強い場合は、薬剤の服用をするかどうか医師に相談するために病院を受診してみても良いかもしれません。

引用元:イシコメ 医師と患者をむすぶメディカルサービス
https://ishicome.medpeer.jp/entry/1650