早めに対策!春の肌トラブルを防ぐには
春になると、肌がピリピリしたり、ごわついたりすることはありませんか?実は、春の肌トラブルにはさまざまな要因があり、冬の乾燥肌ケアだけを続けていては改善がみられないことも・・・・。そこで、春の肌トラブルの原因と対策について解説します。
春の肌トラブルを引き起こす要因とは
スギ花粉によるアレルギー
花粉症の原因となる植物には、スギ・ヒノキ・イネ・ブタクサなどがあり、一年を通して花粉が飛散しています。その中でも、飛散量がずば抜けて多く、影響を及ばしやすいのがスギ花粉。2~4月に目の周りや頬の赤みが起こります。症状が花粉の飛散量に伴って変化するなら、花粉による皮膚炎の可能性があります。(※1)
体内に入り込みやすい黄砂
中国の乾燥した地域から、偏西風に乗って日本に運ばれてくるのが黄砂(コウサ)と呼ばれる砂塵。
この黄砂には、ダニやほこりだけでなく、排気ガス・工場地帯から出た有害物質・排気ガスが含まれていて、花粉症と似た症状や肌荒れを引き起こします。また、花粉よりも粒子が細かいため、体内の奥まで入りやすく、症状が長引くこともあるようです。黄砂が襲来するのは3月~5月。この時期に症状が出るようなら黄砂によるアレルギー症状の可能性があります。(※2)
急激に増加する紫外線
春になりピクニックや散歩、登山などの外出の機会が増えてくる4月頃の紫外線量は、なんと残暑厳しい9月頃とほぼ同じ。(※3)冬に欠かせなかった乾燥対策から、紫外線へのケアを重点におこなうことが大切ですね。
環境の変化によるストレス
春は、季節の変わり目であるとともに、進学や就職など環境の変化も起こる時期です。
過度にストレスを感じると、肌のバリア機能が低下し、かゆみ・ピリピリ感・赤みなどを感じる敏感肌になってしまうことも。さらに、ストレスで自律神経やホルモンのバランスが乱れると、肌のごわつきを引き起こしてしまいます。
春の肌トラブルを最小限に抑えるには
花粉・黄砂を寄せ付けない
服装はさらっとした素材のものを選ぶと花粉や黄砂が付着しにくくなります。髪をすっきりとまとめ、マスクを着用するのも効果的。家に入る前には服についた花粉・黄砂を払い、手洗いやうがいをするよう意識してみましょう。
紫外線ケアを万全に
外出時は、汗をかきやすいTゾーンや、あご・首筋・目元まで丁寧に日焼け止めを塗るようにしましょう。日傘・帽子・グローブなどを利用して、肌の露出を抑えるのもよい方法です。
免疫機能を高める食べ物をとり入れる
わたしたちのカラダの免疫細胞は、腸内に6割も存在しています。したがって、腸内環境を整えて体質改善を図るのがおすすめ。食物繊維や発酵食品を積極的にとり入れてみましょう。
● 食物繊維が豊富な食材:雑穀・きのこ類・海藻類・根菜類など
● 発酵食品:納豆・味噌・ヨーグルト・ぬか漬け・キムチなど
美肌作りに効果的な栄養素をとり入れる
ビタミンA・C・Eは、肌の修復をしたり、活性酸素を除去したりして、シミ・しわ・たるみなどの肌の老化を抑える働きがあります。これらが含まれる食材を組み合わせて、サラダやスープにすると効率よく美肌対策ができますよ。
● ビタミンA豊富な食材:鳥レバー・にんじん・ほうれん草・かぼちゃなど
● ビタミンC豊富な食材:赤ピーマン・ブロッコリー・レモン・キウイフルーツなど
● ビタミンE豊富な食材:アボカド・モロヘイヤ・アーモンドなど
抗ストレス作用のある栄養素を補給する
ストレスから起こる疲労感を軽減してくれるビタミンB群や、抗ストレスホルモンの材料に欠かせないビタミンCなどを摂って、ストレスに負けないカラダを作りましょう。普段食べるご飯を玄米や雑穀ご飯にチェンジすると、ビタミンB1摂取量を手軽に増やすことができますよ。
● ビタミンB群が豊富な食材:豚肉・納豆・マグロ・しじみなど
花粉や黄砂が気になるからといってカラダを洗いすぎると、逆に肌のバリア機能を損なってしまいます。低刺激の洗顔料やぬるま湯での洗顔を心がけ、肌トラブルが重い場合は医師に相談するようにしてくださいね。
【参考・参照】
(※1)環境省 花粉症環境保健マニュアル Ⅰ.花粉症とは
〈http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual.html〉(最終閲覧日 2018/3/30)
(※2)環境省 黄砂ってなに?
〈https://www.env.go.jp/air/dss/kousa_what/kousa_what.html〉(最終閲覧日 2018/3/30)
(※3)気象庁 日最大UVインデックス(観測値)の月平均値の数値データ表
〈http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/uvimax_monthave_tsu.html〉(最終閲覧日 2018/3/30)
引用:あすけん「ダイエットの知識」より
管理栄養士 / 衞藤敬子
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。