フィットネスで10歳若く!最大のアンチエイジングは運動習慣
運動習慣に取り組めば、より健康になれる。誰でも知っていることですが、実践できている人は多くありません。
厚生労働省が2015年に発表した「国民健康・栄養調査結果の概要」によると、日本人は若ければ若いほど運動をしておらず、なんと70歳以上で最も運動習慣の実施率が高いという結果に。
出典: 厚生労働省『平成27年 国民健康・栄養調査結果の概要』
若い人は忙しく、自由に使える時間を持てるのは歳を取ってから、ということも理由の一つかもしれません。でも、20代と40代、どちらがヒマかなんて人それぞれ。男性では20代と40代で運動習慣の実施率にそれほどの差はありませんが、女性ではなんと2倍以上に跳ね上がります(8.3%→17.6%)。
みんな、歳をとってカラダの不調が出たり、自分の周りで病気にかかったりする人がちらほら始めてから運動をするようになるのでしょうか。これぞまさしくドロナワ対応。
ドイツのカールスルーエ・インスティテュート・オブ・テクノロジーで行われた長期間に渡る調査と研究の結果、アクティブなライフスタイルを実践する人は、そうでない人と比べ、実年齢より10歳若いレベルの運動能力を維持しているということがわかりました。
運動能力が高いということは、骨と筋肉の質と量が高いということ。これは病気や怪我のリスクを抑えるだけでなく、見た目の若々しさにも当然直結していきます。
尻に火が点いてからではなく、今のうちから将来の健康とルックス維持のために投資するべきです。そうでなければ「若いうちが華」で終わってしまいます。それに、必ずしも金銭的な投資を必要としないところも、フィットネスの大きなメリット。あなたがやるか否か、それだけが未来を左右するのです。
被験者500人を対象とした大規模調査
さて、1992年に開始したこの調査では、35歳から80歳まで500人の被験者を対象に、定期的なメディカルチェック(身長・体重・体脂肪など体組成の計測、心電図、肺機能の検査など)を行なって、健康状態を確認。
加えて、腹筋運動、腕立て伏せ、片足立ちなどのフィットネステストで身体能力をチェックし、健康状態と合わせて被験者を年代ごとに比較、また経年による変化を追跡しました。
実年齢より10歳若く、より健康に
被験者のなかでも、何らかの運動習慣を継続している人は、座りがちで運動不足の生活をしている人よりも、高い運動能力を維持していることがわかりました。
出典: Karlsruhe Institut of Technology "Gesundheit zum Mitmachen(ドイツ語を表示します)"
・運動習慣のある40代(41〜50歳)は、運動不足の30代(31〜40歳)よりもフィットネステストの成績が良い。
・運動習慣のある50代(51〜60歳)と運動習慣のない40代:同レベルの成績
・運動習慣のある61歳から80歳までの被験者と運動習慣のない50代:同レベルの成績
運動習慣がある被験者は、明らかに身体能力において「若々しさ」を保っているということがわかります。つまり骨や筋肉、心肺機能の衰えが少ないということです。
最後まで楽しく充実した人生を過ごすために
先進国では、衛生状態の向上や医療の進歩で寿命が伸びたにも関わらず、カラダを動かす仕事が減り、家でも仕事場でも座りっぱなしの上、現代社会特有のストレスに24時間晒された結果、長い人生を心身の健康問題に悩まされながら過ごす人が多くなっています。
特に日本人は平均寿命が長い分、介護なしで暮らせる「健康寿命」とのギャップが問題に。
厚生労働省の2013年の調査によると、平均寿命と健康寿命の差は男性で9年、女性で12年。人生の最後約10年間は、人の手を頼りにしなければ日常の用を足すことことはおろか、生きていくことさえができない、そんな終末が現実のものとして私たちを待っているのです。
上掲のフィットネステスト結果を見てもわかるように、バランス感覚や筋力など、運動のための機能は、歳とともに衰えます。でも、運動習慣を実践することで、その老化スピードを遅らせることは可能です。
あなたが今20代でも40代でも、はたまた60代であっても同じこと。今困っていないからと言って不摂生を続けるのはあなた自身のチョイスですが、「自分はこのまま健康でそれなりにいい感じを保てる」なんて楽観視はしない方がよいでしょう。
これは決して脅しではありません。 10年後も20年後も今と変わらない、今より楽しそうに輝いている自分でいたいなら、 元気な今のうちに少しずつ、運動習慣を始めることはマストです!
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引用元:Runtastic Blog
監修:Julia Denner,Vera Schwaiger,Lunden Souza,Herwig Natmessnig